過去ログ - 【凡将伝】どこかの誰かの話【三次創作】
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609: ◆e/6HR7WSTU[sage saga]
2017/02/04(土) 00:06:57.93 ID:i9QkXqL+0

麹義様IF世界に降臨。

恋物語やっちゃうよー


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「なぁ。何故私が北方の護りを捨ててまでここにおらねばならぬのだ?」

南皮の執務室とは桁違いの豪勢な部屋で、日々軍部の上申を片付けながらもう何度目か数える事も止めた質問を副官にぼやく。
返ってくる答えも、
「それはまぁ、麹義様が軍部の統括者ですから。逆にお断りしても良かったのでは?」
いつも同じ。

だが、漢の軍部がここまで弱体化しているのを知った今では逆に義侠心というか危機感を持って動くようになった。
幸い、三公が一の太尉の座に就いたので現在は職権で軍部の再編中だ。
(官軍が蛮族共からの防波堤位になってもらわないと、袁家や北方諸侯が盾になっても抜かれた時に中華は終わる)
再編には抵抗が予想されたが、意外や武官達にも同様の危機感を持った人物が多く順調とは言い難いがそれでも少しずつ進んでいる。
それは良いのだが……

「申し上げます。う……」

だああっ!!またあいつか!!

「今忙しいと
「だと思いまして、こちらから伺わせて頂きました」

……あーそのーうん。わざわざ申し訳ない」

物好きにも私に求婚し続けているあいつが目の前で微笑んでいた。
おらそこ!にやにやすんな!


「で、皇子様がわざわざ臣下に何の御用ですか?」
人払いする前に執務室の官僚共が率先して退出しやがった。腹が立つのが上司のはずの私に妙に暖かい視線を投げかけて行きやがった。
で、皇子の副官もこちらに、
「私も次にて控えておりましょうか?」
と真面目に聞いてきたものだから、
(頼む、頼むから居てくだされ)
思わず目で救いを求めてしまった。

「まぁまぁ。私は校尉の身でありますので、上司たる太尉様にはちゃんとご挨拶を。と」
しれっと礼を執りやがるのがまた。
「で、用件は何だ?太尉たる身、これでいて忙しいのだ。浮ついた話なら断らせてもらうが?」
「いえいえ、ちょっと洛陽城下で小耳に挟んだのですが……」
表情を引き締めた校尉の話は確かに興味を惹かれた。だが、軍部最高の私を動かすには弱い。
「それだけでは、司隷校尉や御史の領分だ。私を動かすならそれに値する情報を提げてこい」
「なら、これでは?」
見せられたモノは流石に動かざるを得ない。そういう説得力を持っていた。
「わかったが、三公直々に動くというのは本来有り得んのだぞ」
「では『三公の置物』を置いていきましょう。なに書類さえ整っていれば後は置物でも回るのが都です」
……待て。身も蓋も無いことを言うな。それでは別に私が洛陽まで出仕する事がないと言っているのと同義ではないか。
「いえいえ。『袁最強』の武官にして長期にわたって巨大勢力の軍部を仕切っている貴女は公私共に必要です」
……『私』は別にいらんと思うが。貴方位ならもっと似合いの嫁を幾らでも娶れるのに。こんな嫁き遅れの醜女、からかって楽しいか?
「あー!それはこちらの言う事です!母上にも散々『孫はまだか。早くあの女性を嫁として会わせなさい。というか貴方まさか愛想つかされるような馬鹿な事申したのではありますまいな?』と散々に言われ続けているのですよ」
……ま、まぁとにかくだ。この場合は拙速の方が良いみたいだ。
「そうですね。一緒に参りましょう」
……なぁんか違う意味に聞こえるんだが。




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