過去ログ - 【凡将伝】どこかの誰かの話【三次創作】
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812: ◆tiX.BYN7UE[sagesaga]
2017/09/19(火) 00:33:50.71 ID:IOm1gpZA0

(相変わらず、何か出そうな場所だ。それ故に賊が本拠地にするのだろうがな)
鬱蒼と茂る森が続く中、私は単身歩きながら呑気にそんな事を思っている。
張家から売られた喧嘩を買ったのは良かったが、流石に南皮横家自体に累が及びそうになったので回避する為単身横家を出る事にした。
妻と下の子供達は郭商会に避難させ更に思い付く限りの伝手へ手紙で事態の顛末と妻子の身柄の保護を依頼。そして必要最小限の身の回り品と逃亡資金、得物だけ持って南皮から出奔した。


主街道沿いには張家の追っ手がいるのは想定しているので、枝街道や集落を結ぶ細い道を選んで北上。だが張家の情報網は 中々手ごわく向かう先々 に刺客が立ちはだかった。
それをいなし、撒き、時には実力行使で無力化しつつ、何とか陳留に到着城下に潜伏していたが……

「そんな所に居るより陳留城に来なさい。家賃は文官仕事をしてくれたら それでいいわ」
「巻き込まれても知りませんよ?曹太守様」
「あら?『たまたま』麗羽の所の『引退した』文官が来ているから協力を依頼しているのに、何に巻き込まれるのかしら?」
凄い悪い笑顔で言い放つ 曹操様に内心苦笑いしながらも有り難く匿ってもらう。
……だが、軍師殿と二人で激務の日々になるとは 思わなかった。


「というかあんた、涼しい顔で片付けているんじゃないわよ」
「まあ、稟議の起案から最終報告まで一人でこなす日々が長かったですし軍師殿が叱咤しなからも 様式を御指導して下さいましたから慣れるのが早かっただけです。
感謝致します」
「……解っていれば、いいのよ。ふんっ!」
こんなやりとりも、結構 新鮮で面白い。


だが、それも長くは持たなかった。




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