395: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/29(水) 01:36:11.12 ID:EQkrOitQO
ーー地下一階・備蓄倉庫
ズラッ--
由紀「うえー……これ全部?」
悠里「後輩のためでしょ?」
由紀「そうだねっ。がんばるよー!」パッ
由紀は美紀のほうを振り向いた。美紀はとっさに顔をそむけたが、由紀はさっきの意気込みよりすこし落ち着いた声で、後輩に語りかけた。
由紀「がんばろうねっ」
美紀「……はいっ」
永井「食糧品と医療品は別々の棚に備蓄されてる。それぞれ手分けして数を数えおわったら、交代して個数に間違いがないかチェックしよう」
倉庫の整理にとりかかるまえに、念のため、胡桃と永井が地下にひそんだ“かれら”がいないか見回った。胡桃は床に落ちた血の跡を見つけた。血痕はドアへと続いていて、ドアの横にはタッチパネル式の電子ロックが備え付けてある。
由紀「くるみちゃん、そっちはなにかあった?」
胡桃「あ、いや、なんにもないぜ」
胡桃はすこしためらってから、ドアの取っ手をつかんだ。唾を飲み込み、手をひねりドアを開けた。部屋の中はからっぽだった。胡桃は床に目をやった。血は部屋の真ん中で途切れていた。注意深く部屋のなかを観察すると、端のほうにロープが置いてある。ロープには、切断面があった。
永井「なにしてる?」
胡桃「や、なんかあるかと思って」
永井「丈槍さんがなにか見つけたらしい。行こう」
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