過去ログ - ゆき「亜人?」
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501: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/08/28(日) 14:53:48.37 ID:jS9uIrpkO

胡桃「ひどい目にあった…….」

美紀「でも、傷口はぴったりふさがってますよ」

悠里「ほんと。縫い目もすごく丁寧。というか、きれいなくらい」

胡桃「そういう問題じゃねーんだよ……」

永井「傷がふさがったら、抜糸するから。それまで縫合箇所を触ったりするなよ」

胡桃「まだあんの……」

永井「一週間程度はかかるかな。経過観察しつつ、あとは自然治癒力に任せる」

由紀「それで、治っちゃうの?」

永井「まあ、普通ならね」

胡桃「……」

美紀「?」

由紀「よかった。それじゃ、気を取り直して……こほん……避難訓練の無事終了とけーくんの学校復帰を祝いまして……かんぱーい!」

胡桃・悠里・美紀「「「かんぱーい!」」」

永井「乾杯」


五人はジュースの入った紙コップをかかげて、生還と再会を祝した。袋の背を開けて多数の人間が取りやすいようにしたポテトチップスをつまみつつ、あかるい談笑がつづく。話の内容は、もっぱら永井が学校に戻ってきたことについてだった。おもに胡桃に囃されるのが面倒になった永井は、話題の先を悠里に向けた。街で見た女性のことは最後まで話さなかった。

食糧庫で眠っていた悠里は、起きたとき目に飛び込んできた血まみれの永井の姿を見て、亜人のそれを思わせる絶叫をあげた。彼女の声におどろいた一同は、しばしのあいだ固まって、怯えながら息をぜえぜえさせている悠里をだまって見ているしかなかった。やがて、おちつきを取り戻した悠里は、永井の後ろにいる由紀たち三人に気づいた。それから、永井の顔にばっと目を向けると、醜態を晒してしまったことにいまさらながら気がついて、顔を赤らめながらふたたび膝を抱えてしまった。


永井「大丈夫か? 若狭さん」

胡桃「スルーしといてやれよ……」


血が染み込んだシャツを替えおわった永井がふたたび食糧庫の通路を通りかがると、悠里は三人に抱きついておもいっきり泣きじゃくっていた。腕をまわされた由紀たち三人が、要領をえないうめき声を出す悠里を必死でなだめている。永井はそのままそこを通り過ぎ、血で汚れたシャツとタオルを捨てにいった。




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