508: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/08/28(日) 15:04:20.47 ID:jS9uIrpkO
永井がトランクを閉めた。あった、と過去形が用いられたことに、胡桃は沈黙で同意した。屋上から、悠里が顔をのぞかせている。表情は見えなかったが、きっと自分と同じような表情をしているんだろうな、と胡桃は思った。胡桃は悠里にむかって手を挙げ、とりあえず大丈夫だ、ということを示した。悠里は駐車場にいる胡桃にもわかるように大きくうなずくと、屋上の手すりから離れた。
うしろで車のエンジンがかかる音がした。永井は運転席に座っていたが、ドアが開いたままになっている。
永井「三階にいかないんだったら、使えそうなものをサルベージしておいてくれ」
永井はそれだけ言い残すと、ドアを閉め駐車場をあとにした。残された胡桃は、すこしのあいだ視線を三階にむけ、部室があった場所を見ていたが、やがて駐車場の探索を始めた。
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