過去ログ - 二宮飛鳥「ボクに与えられたヒカリ」
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/18(金) 01:38:15.09 ID:o/fyLIiF0
ある学校の休みの日。
ボクはいつも学校の帰りに通る公園でベンチに座り、音楽を聴きながら読書をしていた。
休みの日はヘアアレンジをして、お気に入りの服を着て、読書をしている。

ふと顔をあげると、どこかで見た男が目に入る。

「すみません、その件ではただいま…」

…また、あのスーツの男性か、よほどこの公園がお好きなようで。
ボクは特に気にすることもなく、読書に戻った。
読書をしていると、その本の中の世界に吸い込まれていく感覚がする。
まるで主人公が自分のような気分になり、あれこれと架空の世界で冒険をしたりする。
ボクはやっぱり現実のボクよりも、架空のボクが好きで。

「…こんな理不尽な世界と自分はもう嫌だ」

心からの思いをポツリと呟く。

「随分と怖い顔をしているな」

…怖い顔?そんなにボクは怖い表情をしていたのか。
また、前のような表情になって…って、え?

「聞こえてますかー?イヤホンしているから聞こえづらいのか…?」

目線をチラっと上に上げると、そこには先ほどのスーツの男性が立っていた。
しかし、読書中に話しかけられるのはあまり良い気分じゃない。
わかっている表情のことも指摘されるとなおさらだ。
頭のなかで不満をぶつぶつ思っていると、今度はトントン、と肩を叩かれた。

「ひゃっ…!?…っ、さ、触るなっ!」

パシッ、と反射的に手を払ってしまった。
しまった、と少し罪悪感を感じつつ、ボクはイヤホンを外して話に応じることにした。


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