30:人外好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2016/03/30(水) 19:36:38.68 ID:8mduaUid0
夕日も沈み。辺りを照らすのは街灯と星の光だけ。
僕は橋でキラキラと輝く水面を見下ろしていた。
「どこだろう」
橋の上にはいなかった。でも携帯はこの場所を表している。
ならば橋の下にいるのだろう。
川の中ということは無いだろうけども。
いくらアンドロイドが防水とはいえ、そう長時間水の中にいるとさすがに壊れてしまうだろう。
近くにあった石で出来た階段を降り川原へと降りる。
川原では犬の散歩する際の注意やゴミは持ち帰ることについての看板の他に腰の位置くらいまで生えた草がある。
この中だろうか。
僕は携帯を懐中電灯代わりにしながら草原へと進んでいった。
ガサガサと僕が歩く音に驚いた虫が月に向かって飛んでいく。足元を手で探りながら探し続ける。
そのうち僕は手と足の肌が露出している部分を草で切り、傷口に薄く血がにじんだ。
それでも探し続ける。
そして探し続けて1時間以上経ち橋の下の草むらから痛む腰を押さえ天を仰いだときだった。
「あ」
「あ」
僕たちはお互いを認識した。
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