15: ◆JxFTtO5TBE
2016/03/19(土) 17:42:56.43 ID:C+6JqW0y0
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昼休みの時間になってようやく学校へ向かい、私は真っ先に出店が並ぶ中央通りに向かった。
行く先はやつがやっている果物屋だ。
私が行くと相手もすぐにこちらに気づき、警戒の目を向けてきた。
私は肩で大きく息をしてから意を決し、やつにりんご代の小銭を差し出した。
やつは私の意図を察したようだが、「いらない」と返されてしまった。
謝罪を受け入れるつもりはないのだろう。それも無理はない。
しかし私も負けず嫌いだからここで引き下がるわけにはいかなかった。
両手を体にぴったり付けて、やつの前で深々と頭を下げた。
通りに響き渡る私の謝罪の声を聞き、やつは少し慌てた様子で私に頭を上げさせた。
それから私は体育の時間に殴ったことの他、今までやつと繰り広げてきた喧嘩について自分にも非があったことを謝った。
すると意外なことに相手も同じことを謝ってきた。
今まで完全無欠の嫌なやつだと思ってきた相手が恥ずかしげに頭を下げるものだから、理解が追いつかずに思わずめまいがしてしまった。
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