40: ◆JxFTtO5TBE
2016/03/19(土) 22:08:19.93 ID:C+6JqW0y0
そのうちに学園艦の上でも戦車道の話が上がるようになってきた。
この頃の私は今までに喧嘩をして因縁のある生徒たちに謝罪をして回るということをやっていた。
謝るというのは憂鬱な行為だと思っていたが、アンツィオの生徒たちはみんなこちらから頭を下げれば驚くほどすぐに仲良くなれた。
だからだんだんと誰かに謝罪に行くのも苦ではなくなった。
仲良くなった相手はたいていがこう言うんだ。
「戦車道やってるんだって?頑張りなよ」
私は自分が戦車道のペパロニとして知られることが嬉しかった。
戦車道の話をされると必ず私はアンチョビねぇさんっていうすごい先輩がいるってことを教えてやった。
こうして広がった私の交友関係は校内でも腕っ節ばかりになった。
私の友達を見てねぇさんはちょっと引いていたけど、カルパッチョは全く尻込みする様子もなく接してきた。
カルパッチョ「みなさん、こんにちは」
綺麗な笑顔を一つも崩すことなくカルパッチョはそう言うのだ。
私の友達はみんな王女様に謁見する記者陣のように固まってぎこちなく挨拶を返すしかなかった。
私たちの誰もカルパッチョに逆らうことはできなかった。
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