11: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:31:01.36 ID:WAPd4XuE0
それとも未来へも不安だろうか。
その気持ちを俺に推し量ることはできない。
だが、たとえどんなに恨まれようとも一つだけ絶対に言わないと決めている言葉がある。
たとえそれが強がりであったとしても、俺はプロデューサーをやめるとは絶対に言わない。
雪歩に辛い思いをさせてしまったから、だから俺はプロデューサーを続けるんだ。
12: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:31:39.71 ID:WAPd4XuE0
真美「ねぇねぇ兄(c)、この湯呑ずっと置いてあるけど誰も使ってないよね、誰の?」
俺が給湯室でお茶を淹れていると後ろから俺の今の担当アイドルである双海真美が食器棚の一番奥の隅に置かれて埃をかぶっている雪歩の湯呑を指差して訪ねてきた。
P「ん?あぁ、それは俺の昔の担当アイドルのだよ、そういえば片付け忘れてたっけ」
13: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:32:28.20 ID:WAPd4XuE0
真美「そういえば衣装ルームにも誰も着てない和服とかあったけど、あれも兄(c)の昔の担当アイドルの?」
P「そうそう、事務所移転の時にもそのままこっちに持ってきちゃったんだった」
うっかりのように言っているが、うっかりなどではなくわざとだった。
14: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:33:10.39 ID:WAPd4XuE0
気丈に振舞ってはきたがなんともセンチメンタルな男だ。
雪歩が使った道具はどれも処分などしていない。
彼女の抜け殻ばかり集めてあの頃を思い出す、まるでストーカーのようだと思うがそれでも俺は間違いなく幸せだった。
雪歩がアイドル活動をやめてしばらく経っても復活を望むファンレターがたくさん届いていた。
どうして俺はもっと強く雪歩を止めることができなかったのだろう。
15: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:33:38.72 ID:WAPd4XuE0
いや、止めていたとしてもあの頃の事務所に俺以外のプロデューサーはいなかったのだから止めたところで再び活動などできなかったか。
そういえば雪歩は今頃どうしているだろうか。
男性恐怖症の彼女が無事に過ごせているか心配になるが、俺が心配するだけ無駄だろうか。
雪歩とではたどり着くことができなかったIAやIUの優勝にたどり着いたこともある。
16: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:34:15.88 ID:WAPd4XuE0
雪歩が聞けば驚くだろうか?
当然か、あの頃の俺は本当に役に立たないプロデューサーだったからな。
もし俺が彼女を担当したのがもっと後だったなら、彼女ともあの頂からの景色を見ることができただろうか。
考えるだけ無駄だろう、時は巻き戻ったりしないのだから。
---------------
17: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:34:52.37 ID:WAPd4XuE0
本当に、本当に、雪歩のことが好きだった。
プロデューサーとしてじゃなく、ひとりの男としての気持ちだ。
プロデューサーとしてあってはならない気持ちだろう。
それでも、だからこそ。
18: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:35:18.21 ID:WAPd4XuE0
俺はプロデューサーを続ける。
P「私と一緒に、アイドル活動してみませんか?」
それが、彼女のためだから。
19: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:35:58.97 ID:WAPd4XuE0
雪歩「……はいっ喜んで」
おわり
20: ◆3yJI8xXgv6[sage saga]
2016/03/20(日) 15:37:34.93 ID:WAPd4XuE0
くぅ疲w
というわけでもう恋なんてしないを使ったアイマスの動画を見ていたら突然思いついてしまったので30分くらいでやっつけで書いたSSでした。
もし少しでも楽しんでもらえたら、嬉しく思います。
マッキーの曲っていいですよね、というわけで他の曲は誰か書いて。
21:名無しNIPPER[sage]
2016/03/20(日) 15:39:42.10 ID:Um3GUPRgO
おつおつ
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