過去ログ - 強い想いがあったなら
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7:名無しNIPPER
2016/03/20(日) 20:09:14.39 ID:r/YI2ILr0
 幽霊という体は、やることがなさすぎてとても退屈だった。
 何を触っても通り抜けてしまうし、誰にも相手されない。
 それこそ、最初はノリノリで女子風呂を覗いたり、夏美の生着替えを近くで見つめたりしたさ。
 それは純粋に楽しかった。
 しかし、そんな行為も一ヶ月も続くとすっかりやる気すら失ってしまった。
 何をすればいいのか考えた時、真面目に思ったことがある。
 僕は未練があるから幽霊になったんじゃないのか?
 僕は何かやりたいことがあったから。こうして霊体になったんじゃないのか?
 一体なんなのか考えた時、答えは一つしかなかった。
 夏美に、幸せになってほしい。
 だって、彼女が、好きだから。
 今更告白なんてしたって、届かないし。仮に届いてОKだったとしても、付き合えない。
 だったら、彼女には幸せになって、僕のことなんか忘れて、これからも前を向いて生きて欲しい。
 そう思えば早かった。僕は、とある場所に向かった。


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