過去ログ - 【ラブライブ!】ことり「恋宮殿に誘われ」海未「乙姫心で抱き締めて」
1- 20
452: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:32:02.39 ID:U4+BbBrW0
海未「……」


 一瞬。

以下略



453: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:32:46.89 ID:U4+BbBrW0
海未(綺麗……)

海未(素敵な、青みがかった……藍色? 空の色? ……いえ……この色は……海?)

海未(龍宮城では扱わない生地に思えますが……)
以下略



454: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:33:30.64 ID:U4+BbBrW0
海未(違います……そんな……現実的ではないでしょう。馬鹿な考えは止すのです)

海未(……ずっと、抑えてきたじゃないですか)

海未(耐えられるようになるまで、意識しないよう、思い出さぬよう、徹底してきたんですから……!)
以下略



455: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:34:03.47 ID:U4+BbBrW0
 するり、と。
 着物の間から、一枚の紙が落ちた。
 反射的に、私は屈んで紙を拾い上げる。

 紙には短い一文が書かれていた。
以下略



456: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:34:30.68 ID:U4+BbBrW0
海未「嘘です」


 声が抑えられなかった。
 勝手に口が震え、思いの丈が声の形で私自身の耳を打った。
以下略



457: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:35:06.66 ID:U4+BbBrW0
 信じられない。
 有り得ない。
 理解がまるで及ばず混乱する。

 けれど、一文が示しているのは、他でもない……。
以下略



458: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:35:54.71 ID:U4+BbBrW0
海未「ことり……ことりっ……ぁぁぁぁぁっ…………ぁぁぁっ…………ことり…………っ!」

海未「何故あなたはこの地に招かれてしまったのですか……!」

海未「あなたと出会ってしまったから、好きになってしまったから、こんなに……どうして……!」
以下略



459: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:36:42.74 ID:U4+BbBrW0
 胸に着物を抱いたまま、地べたに座り込み、私は泣いた。
 声を上げ、涙を流し、恋した人の名を何度も何度も呼びながら。

 ことりがこの地にいた時、このようなことを言っていた。
 人間と乙姫、異なる世界に生きる者同士が交わろうとも、最後には悲しみしか残らないと。
以下略



460: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:38:17.29 ID:U4+BbBrW0
 私とことりの物語はここが終着点なのだろう。
 百年前ではなく、ことりへの思いを再確認したこの瞬間が。

 あなたと別れ、長い時間が過ぎ、最後に残ったのが悲しみでも、それでいい。
 共に生きた時間は確かに幸せだった。
以下略



461: ◆qpwZInm6fw[saga]
2016/03/27(日) 21:43:40.56 ID:U4+BbBrW0
 
 
凛「本当にそれでいいの?」


以下略



526Res/410.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice