1:名無しNIPPER
2016/03/22(火) 05:10:00.24 ID:2LZbuCOD0
ある晴れた春の日のことだった。
「はぁ……」
とアンニュイなため息をついたのは、今をときめく歌もダンスも演技もどんとこいのお化粧不要の女子高生アイドル、周防桃子15歳だった。
頬杖をついてしげしげと自分の右手の指を見ているその姿は、座っているのが事務所のソファーであることを忘れるほど美しく、まるで一枚の絵画のようであった。
「どうかしたのか?」
仕事の手を止めて椅子をぐりんと180度回転させてソファーのほうに向き直り、桃子のプロデューサーが声をかける。
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2:名無しNIPPER[sage]
2016/03/22(火) 05:10:48.37 ID:2LZbuCOD0
「んー? ちょっと考えごとしてるの」
ちらっとプロデューサーのほうを見た桃子は、またしげしげと自分の指を見るのに戻った。次に見ているのは左手であった。
「それって深刻なことか?」
「まぁ深刻っちゃ深刻かな。 私の一生を決めることだし」
プロデューサーも一緒に悩んでみる? とそう付け加えた。
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