過去ログ - 前川みく「ハンバーグが鳴く頃に」
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28: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/22(火) 12:14:41.95 ID:6MxfTFCf0
「あっ、でもでも。今度食べる時はオススメじゃなくて、
蘭子ちゃんが食べた『闇夜のハンバーグ』とか……違う種類のハンバーグを選んでみようかにゃ!」
「……やみ……よ?」
「……にゃ?」
「私が食べたのは……ただのチーズハンバーグ、ですよ?」
不思議そうに呟く彼女を見て、みくが口をつむぐ。何かが、おかしい。
その時、ごぉっという音と共に、強い風が雑木林の中を吹きぬけ、辺りの枝々をガサガサとざわめかせた。
途端に、風で冷やされた身体が、ぶるりと震える。
そして背後から、風に乗って食欲をそそる、あの匂いが漂ってきて……。
『わたくし、うっかりしておりました。こちら、本日のデザートでございます』
満腹だったはずの、みくのお腹が音を立てて鳴る。それは、知っている鳴き声によく似てた。
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