過去ログ - 高槻やよい「思い出はもやしと共に」
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3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/23(水) 05:28:23.50 ID:Pv92BcoZ0
「いいかはづき? 何度も言ってるけど、パパを起こすときにお腹の上へダイブするのは止めなさい。」
「えぇー、でもぉ……」
「でも、なにさ?」
「お姉ちゃんが、その方がパパが喜ぶからって」
ちらりとはづきが目線をやったその先には、見慣れた女性が座っていた。
一見しただけでわかる、清楚で、気品の溢れるたたずまい。
身につけている服や小物も、見た目こそ派手ではないが、決して安い物でもない。
あれは確か、今年流行のセレブファッションとして雑誌で紹介されていたヤツだ。
腰まである長髪は、入念に手入れされているのだろう。
枝毛の一つもなく、艶やかに蛍光灯の光を反射している。
「なぁに? そんな顔しちゃって」
わざとらしく、女性が言う。
その口元には笑みが浮かんでおり、まるで面白い玩具をみるような目で俺を見ていた。
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