過去ログ - 高槻やよい「思い出はもやしと共に」
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43: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/25(金) 05:36:19.03 ID:zvA6/JAB0
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玄関を開けて聞こえてくる、賑やかな声。
ぱたぱたと足音を立て、廊下の奥からやって来るのは、今年六歳になる私の娘。
「ママ! おかえりなさーい!」
「えへへ……ただいま、はづき。良い子でお留守番できたかなー? はい、お土産!」
「これ、なぁに?」
「それはね、真おねーちゃんがはづきにってプレゼントしてくれたの」
私は靴を脱ぐと、持っていた紙袋を彼女に手渡し、小さな頭をなでなでして。
「おぉっ! やっと帰ってきたか!」
そうしてはづきの後を追うように顔を見せたのは、あの頃から少しだけ年を取った彼と、
エプロン姿の千早さん。その手には、ハンドミキサーとボウルが握られていて。
「お帰りなさい。今ちょうど、ケーキを作ってたところなの」
そう言って、二人とも微笑みます。
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