12: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/03/25(金) 00:23:40.62 ID:vxIFxQsM0
このところ、出会った当初に見せてくれた、花のような笑顔を見ることがなくなっていた。
嬉々として聞かせてくれた趣味の話も、ぱったりと途絶えていた。
そして俺は彼女の、明らかにやつれた笑顔の裏に、隠しきれない疲労の存在を感じた。
度重なるレッスンによる身体の疲れと、振るわない結果に対しての気疲れ。
悩んだ末に下した決断だったのだと、ドロップアウトを選んだ彼女の涙が主張しているようだった。
俺はというと、頷くこと以外になにもできなかった。
行き場のない焦燥感が、身体中を駆け回っていた。
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