過去ログ - 塩見周子「ひとつと言わずもうひとつ」
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◆ULuwYLs/ds
[saga]
2016/03/26(土) 16:22:07.78 ID:mzGCc0jv0
少しベンチに座って向こうでのオーロラの話や、パンの話や幸子ちゃんのどたばた、麗奈ちゃんのイタズラ、パンの話なんかを聞いたりしてた。
「オーロラ。実家の家族にも見せてあげたかったです」
そうだろうなって思う。
アイドルになりたいって強い決意を持っても彼女はまだ16歳だ。
「肇ちゃんはここに居て、寂しいとか思ったりしないの?」
「最初は少しだけ……」
「今は?」
「ここにはプロデューサーさんも、周子さんも、皆さんが居るって分かりましたから、だから寂しくは……」
フワッとした空気を含むような、そんな暖かい笑顔で彼女は笑う。
あーもう可愛すぎか!
あたしはその場で肇ちゃんをぎゅっって抱きしめる。
鎖骨の辺りでムグッとうめき声が聞こえたけど気にしない。
もうひとつおまけに頭をワシャワシャと撫でる。めっちゃ良い匂いがする。
あまりに撫ですぎて肇ちゃんがぐったりしてしまったので慌てて肇ちゃんのプロデューサーを呼び出し、その大きな手と身体で肇ちゃんを担ぎ上げ、誘拐……もとい運び出してもらっていった。
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