15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/27(日) 19:23:20.81 ID:4HWhAH1h0
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雪が積もって真っ白になった景色の事を、一面の銀世界と言うならば、
視界を埋めるこの真っ白な書類の事も、一面の銀世界と言えるのではないだろうか。
ならばその積雪に足あとを残すかのごとく、鉛筆で線を書き込んでいく僕は、雪の上を歩いていることになるのだろうか?
「手、止まってますよ」
気だるそうにソファーに寝転んだ春香が、背中を向けて僕に言う。
僕は彼女の背中に目玉がついていない事を確認すると、持っていた筆記具を走らせる。
それはまるでソリのように積雪の上を走りぬけ、色のない足跡を残していった。
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