過去ログ - 南条光「球と隠し事と知りすぎる罠」
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12:名無しNIPPER[saga]
2016/03/27(日) 18:30:57.38 ID:4tTsYEvS0

彼がアタシを抱いて後ろに倒れ込みながらイスに座ったのと、プロデューサールームの重い扉が音を立てたのは丁度同時。

ノックの主が部屋に入り込んだのと、結合部に腰布のようにスーツが巻かれたのでは、タッチの差で後者が先だった。

「……P……けんかしてる……?」

来客の雪美ちゃんの声を聞いて、アタシの脳はやっと緊急事態を悟った。

(まずい、見られてる。……隠せてるけど見られてる……!?)

ドアからデスクまでは十歩以上距離があるので、彼女からは『プロデューサーのお膝に座って遊んでるアタシ』しか見えてない。はず。

しかし何も履いてない下半身は隠せても、何かを隠そうと大慌てになってた瞬間は見られてしまっただろう。

床に散々まき散らした液体の匂いも隠せないし、そもそもお膝の上に人が載ってるのは不自然だ。

もし彼女に、今何をしてたかがバレてしまえば――まだ性教育を受けてない『こんなこと』が『どんなこと』か分からないかもしれないけど、彼女の心に悪影響を残してしまうだろう。

色々進んでるらしい少女マンガの影響で『わかってる』ならもっと最悪で、アタシはアイドルを続けられなくなり、彼もプロデューサーの職を追われ、破滅へ向かって一直線だ。

「あは、あはは、ヒーローごっこが楽しすぎてさっ! 心配ご無用、だよっ!」

慌てて取り繕う言葉を並べ立てるけれど、無理があるに決まってる。

運動で出た汗に悪い汗が混じり、背筋は液体窒素を骨髄注射されたみたいに動けない。

しかしイく寸前まで昂ぶった身体ではマグマが行き先を求めて燻っていて、彼女がデスクに近付くに比例するかの如く熱い乾きは増大していった。

もしかしてアタシは、隠し事をしながらするえっちに興奮してしまうタイプなのだろうか。

彼女の目に見られてると、罪を隠せるか恐れてる心臓がデッドヒートに向かってしまうのに。

その脈動で血が行き渡った身体は、アタシの意思を無視して動き出しそうなほど、力が有り余ってうずうずとしてるのだ。


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