過去ログ - 【モバマスSS】香水 あるプロデューサーの物語
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33:名無しNIPPER[saga]
2016/03/29(火) 22:02:33.66 ID:stipOQWj0
「……ねえ、次のライブ、上手くいくかな?」

「大丈夫さ、今日まで加蓮は頑張ったよ。練習どおりにやればきっと成功する」

 正直なところ、加蓮の指導には手こずった。
 まず彼女は、一般人に較べて著しく体力がなかったのだ。当初は、ダンスレッスン中に貧血を起こすこともしょっちゅうで、ひやりとしたことも一再ではない。
 そのため、じっくり腰を据えることに決めた慶は、長期的な育成プランを練った。加蓮が体調を崩さない程度にスケジュールを組み、常に健康状態に気を配る。

 他のプロデューサーからは、一人のアイドルに対して過保護すぎると言われたが、慶は聞こえないふりをした。
 加蓮も、最初は弱音を吐くことが多かったが、慶の熱意を感じ取ったのか、何事も前向きに取り組むようになった。
 なぜ北条加蓮にそこまで情熱を注いだのか、それは慶自身にもわからない。自分は思っている以上にお人よしなのか、ただの道楽だと考えていたのか、当時の自分の行動を振り返るたび、慶は苦笑してしまう。



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