過去ログ - 【モバマスSS】香水 あるプロデューサーの物語
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48:名無しNIPPER[saga]
2016/03/29(火) 22:22:30.77 ID:stipOQWj0
「大仰な言い方だな。コンセイユがアロナックス教授に仕えるがごとき忠誠心を、君に期待しても良いのだろうか?」

 まさか、美城常務がヴェルヌを引き合いに出すとは思わなかった。慶の中での、美城常務のイメージにそぐわない。しかし慶は、この発言に美城常務の稚気を感じとった。

「“ご主人様のお好きなように”、と言いましょうか。それとも“美城常務のお好きなように”、と言いましょうか?」

 慶がそう返すと、美城常務は吹き出し、笑顔を見られたことが恥ずかしかったのか、ぞんざいな手振りで出ていけと命じた。
 慶は努めて平静に取り繕って退出した。廊下に出た後、一つ深い溜息を吐いた。
 
 美城常務はあのように言ったが、従順なコンセイユではなく、不羈のネッド・ランドかもしれないし、アロナックス教授だと思った相手が、ネモ船長だったりするかもしれない。
 346プロダクションという船が行きつく果ては、神秘の島か、それともモスケンの渦潮か、それは誰にも予見できないだろうと思われる。



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