過去ログ - 【モバマスSS】香水 あるプロデューサーの物語
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87:名無しNIPPER[saga]
2016/04/04(月) 20:35:15.08 ID:0cF8uTc50
 慶はふと、壁に掛かっている時計を見上げた。もうすぐ日付が変わる。
 十二時を過ぎると、シンデレラの魔法は解ける。そんなことを考えていると、急に漠然とした不安が沸き上がってきた。
 心臓の鼓動が早くなり、足元に奈落が開くような錯覚を覚えた。

「どうしたの? 何か怖いことでも想像した?」

 いつの間にか、志希が慶の顔を覗き込んでいる。

「……どうしてわかったんだ」

「だって、いきなりキミの臭いが変わったんだもん。何か、すごく怯えてた」

「いや、何でもない」

 慶は深く息を吐いた。既に動悸は去ったが、泥濘のような何かが、心の底で熾火のように燻っている。



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