過去ログ - 双葉杏「私だけの世界」
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17:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:53:33.23 ID:8K7Ln/29o
「懐かしいなぁ……」

「そうだね」

それは今から、3年くらい前の話だ。私の身長が伸びないことを不審に思った両親に病院に連れられて少しの間、入院したときに隣にいたのがお姉ちゃんだ。両親と違って、私の話を聞いてくれた。初めて、人の温かさというのを感じたのがお姉ちゃんだ。
以下略



18:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:54:02.47 ID:8K7Ln/29o
「初めは、小学生かと思って安心させてあげなきゃって思ったんだ」

「本当、失礼しちゃうよ」

嬉しかった。こうやって話しかけてきてくれるのが。私の周りには誰もいなかったから。
以下略



19:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:54:41.99 ID:8K7Ln/29o
「お姉ちゃん」

「何かな?」

私は、椅子から立ち上がってお姉ちゃんの方を向いた。
以下略



20:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:55:20.01 ID:8K7Ln/29o
「私がお姉ちゃんを絶対助ける! だから、それまで生きててくれる……?」

お姉ちゃんは、少し驚いて目を見開いてから、いつものような明るい笑顔に戻った。

「そっか……。じゃあ、任せよっかな。だって、杏は天才で、何でもできて、何より自慢の妹だからね!」
以下略



21:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:55:49.08 ID:8K7Ln/29o
「それじゃ、約束」

お互いに小指を取り出して、ゆびきりげんまんの歌を歌った。きっと、この約束は絶対叶えられない。お互いにそうどこかで気づいていながらも……。




22:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:56:32.42 ID:8K7Ln/29o
それから、三週間後お姉ちゃんは安らかに眠った。

「生きてるって言ったじゃんかぁ……っ!」

私は、お姉ちゃんのあの太陽のような笑顔を前にして、私はそう言った。本当は、こうなる事なんて最初から分かっていたのに、涙が止まらなかった。
以下略



23:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:56:58.49 ID:8K7Ln/29o
私は、勉強するのをやめた。だって、これ以上頑張っても意味がないから。

大きな目標を失って、私は何のために努力すればいいのか分からなくなった。

だから、私はこの世界から逃げた。このまま時が流れて、誰もお姉ちゃんのことを覚えていない。お姉ちゃんの刻んだ人生が消えてしまうのが怖かった。
以下略



24:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 16:57:24.87 ID:8K7Ln/29o
だから、私だけはこのまま止まった時間を生き続けることにしよう。

――END――



25:名無しNIPPER[sage]
2016/03/29(火) 17:25:29.64 ID:IpKZp0/ZO

ここで終わり??


26:名無しNIPPER
2016/03/29(火) 17:36:00.76 ID:8K7Ln/29o
続きはいつかかくよ


27:名無しNIPPER[sage]
2016/03/29(火) 17:54:14.14 ID:KFay+WJXO
起承転結の起だけで終わった感じだな


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