7: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:10:13.78 ID:55TQ6eys0
数日後、彼にアイドルになるという旨の返事をしました。
両親たちは、好きなようにしなさいと言ってくれたというのと、彼に対する依存に近い形の信頼が、そう決心させました。
依存と言っても、決して悪い意味ではなく、むしろ彼が今まで見せてくれた景色が魅力的だったからこそ、私は望んでその答えを選んだのだと思います。
実際に彼の勤める芸能プロダクションに所属してからは、レッスンを繰り返す日々が続きました。
体力の無い私にとっては、普通のダンスレッスンですら音をあげたくなるようなものでしたが、彼が見せてくれるという世界に自分から、一歩でも近づきたくて、ただただ必死に取り組み続けました。
数ヵ月後、デビューが決まったと連絡が来ました。
彼はようやくだと言っていましたが、デビューまでの時間が遅いかどうかなどは私には解りません。
しかし、多くの人が夢見ながらもその足元へたどり着くことすら困難なこの世界でデビューできるというのは喜ばしいことなのだとはっきり伝わりました。
『Bright Blue』
私の、デビュー曲だそうです。
初めて聞く曲のはずなのに、どこか懐かしい気がします。
作ったのは作曲家であり作詞家であるのですが、彼がこの曲を私に送ってくれたことが、すごくうれしかったのを、今でも思い出せます。
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