9: ◆Zo89VSw555MV[saga]
2016/03/31(木) 19:58:19.03 ID:WOjo7pAA0
「なんで、黄色なんだろうね」
「さぁ……? あんまり混んでなさそうだし、ここで休憩しよう」
「うん。そうしよっか」
ドアを開けば、カウベルと香ばしいバターの香りや甘いミートソースの香りが優しく私たちを出迎えてくれた。
Pさんが言っていた通り、店内には数人の客がいるだけで、ゆったりとしたバックグラウンドミュージックがはっきりと聞こえてくる。
カウンターでは白髪交じりな初老の男性が、コーヒーカップを丁寧に磨いていた。
何より、各テーブルの中央や、カウンターの端に置かれた花瓶。
そこには店名にもなっている、黄色いチューリップが活けてあった。
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