過去ログ - ミリP「俺とママの幸せ家族計画」
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1:名無しNIPPER
2016/03/31(木) 23:17:19.05 ID:JrMSu4ct0
「パパ〜〜」
肩に小刻みな揺れを感じる。
耳に届くのは先日8歳になったばかりの娘が俺を呼ぶ声だ。
「パパってば〜〜」
揺さぶりが大きくなる。
すまんな、有希よ。
お父さんはな、死ぬほど疲れてるんだ。
「もうッ!」
そうだ、諦めて下に行くんだ。そしてママの作った朝ごはんを食べて……、うげっ!
「パパのねぼすけッ!」
とたとたとたと下に軽やかにかけていく娘の足音を聞きながら、俺は先ほどくらった娘のボディプレスの威力に悶絶していた。
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2:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:18:08.87 ID:JrMSu4ct0
いつの間にか、あんなに成長しやがって……。
良い日曜日だった。
相も変わらず俺はプロデューサー業を続けている。
3:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:18:57.23 ID:JrMSu4ct0
俺は結婚して、子供も授かった。
名前は有希という。
『どんな時でも希望が有り続けますように』という俺の願いと、ママの「雪歩さんとさ、瑞希さんにはお世話になったからさ、読みと一文字貰いたいの」という願いからこの名前になった。
この娘がまた可愛い。
親バカと呼ばれてもいいが、利発そうな目に、ミルク色の頬、薔薇の蕾のように赤い唇。
4:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:20:55.89 ID:JrMSu4ct0
目に入れたって痛くない、自慢の娘だ。
朝早く起きなくていいし、娘に起こされる。
これを良い休日と言わずに、何を休日と言うのだろうか。
娘にボディプレスをくらったのも、娘の成長の重みを知れたとすれば良い機会ではなかろうか。
そんなことを考えながら顔を洗い、
5:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:22:01.22 ID:JrMSu4ct0
「おはよう有希。なぁー、今度からはもうちょっと優しく起こしてくれないか。 パパ、泣いちゃうぞ」
「優しく起こしてあげてるうちに起きないからだよー」
「有希ー、そろそろ時間でしょ? 早く食べないと練習遅れちゃうよ」
6:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:23:38.99 ID:JrMSu4ct0
「有希ー」
「はぁーい、ママ! じゃあ行ってきまーす!」
「気をつけろよー」
7:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:25:17.38 ID:JrMSu4ct0
旧姓、周防桃子。元子役で、元アイドル。
そして今じゃ俺のお嫁さんだ。
俺が担当したアイドルだし、まぁ色々山あり谷ありのなんやかんやがあって今ここにいる。
なんやかんやの部分は今思い返すとこっぱずかしくなるので省略させてもらう。
8:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:31:55.74 ID:JrMSu4ct0
なんて良い休日だろうと、改めて思う。
萩原さんから貰ったお茶は美味しかったし、ママの作ってくれた朝食はこれまた美味しかった。
「そう言えばさー」
9:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:33:18.81 ID:JrMSu4ct0
「こうやって2人で話すのも久しぶりか」
「そうだね。 パパってばさ」
「うん?」
10:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:34:30.85 ID:JrMSu4ct0
萩原さんのお茶で、とりあえず一旦落ち着こうじゃないか。
お茶と置くのと一緒に桃子が俺の横に座る。
「そ、それでさお兄ちゃん。……今日何かする予定、ある?」
11:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:35:21.70 ID:JrMSu4ct0
「ほ、他にか。 そうだな、有希の練習を見に行きたいな」
「ゆ、有希の? ……そう、だね。 行こう、か。 夕方くらいにさ。 喜ぶと思うよ、うん」
そう言うと何故だがママはため息をついて、キッチンのほうに向かった。
12:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:35:54.99 ID:JrMSu4ct0
考えろ、俺。考えるんだ、俺。
何か変わったことなかったか。
朝ごはん食べるまでは普通だったし、あのこっぱずかしいこと言った後はむしろ機嫌がよかった。
そのあと、「お兄ちゃん、お茶いる」って聞いてきて、……お兄ちゃん?
13:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:37:11.98 ID:JrMSu4ct0
「どこ座ってるんだ」
「別に。どこだっていいでしょ」
「座るの、そこじゃないだろ?」
14:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:38:11.04 ID:JrMSu4ct0
「な、何するのさ、パ、パパ……」
「桃子」
「ッ!……遅いよ、ばぁーか」
15:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:39:40.31 ID:JrMSu4ct0
桃子の顔が振り向く。
目と目が逢う。
顔と顔が近づく。
16:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:40:37.97 ID:JrMSu4ct0
結局さっき言ってた有希の練習を見に行くという話もホットケーキを焼いてくれるという話も無くなり、へとへとになったママに代わり、我が家のこの日の晩御飯は宅配のピザとなった。
ママの、桃子の顔はずっと赤かった。
良い休日であった。
17:名無しNIPPER
2016/03/31(木) 23:43:22.95 ID:JrMSu4ct0
お読みいただいてありがとうございます。
桃子と幸せ家族計画をしたいです。
18:名無しNIPPER[sage]
2016/03/31(木) 23:45:07.48 ID:dTv9I9jK0
先輩いくつになってもカワイイ、乙です
周防桃子
i.imgur.com
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19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/31(木) 23:47:55.45 ID:iW9BpXVE0
乙乙
あ^〜桃子先輩と幸せな家庭を築きたいんじゃ^〜
20:名無しNIPPER[sage]
2016/04/01(金) 01:13:52.62 ID:wI4QnzLl0
乙
すばらしかった
21:名無しNIPPER[sage]
2016/04/01(金) 19:43:24.69 ID:9scmBLVEo
桃子ママかわいい乙
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