過去ログ - アナスタシア「Сириус」 -SS速報VIP

過去ログ - アナスタシア「Сириус」

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10: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:08:24.63 ID:RLTTFSVa0

　――アイドル。

　それは、特別な存在だ。この職に就くまでは何も思っていなかったが、今ならわかる。
　彼女たちは私たちのような人間とは違う存在だ。

以下略

11: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:09:23.57 ID:RLTTFSVa0

　私はもう諦めていた。これはただの旅行だった。そう思うことにした。
　成果など最初から求めてはいなかった。ただ、思ったよりも暇だったから道行く人を観察していただけだ。
　それ以上の努力もしていないし、したとしても見付けられたとは思えない。これが、当然の結果なのだ。

以下略

12: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:11:02.36 ID:RLTTFSVa0

「エクスキューズミー！」

　彼女に向かって、大声で、私は言った。
　合っているかどうかはわからないが、声をかける時は、たぶん、これだろう。たとえ間違っていても、ただ注意を引ければいい。

以下略

13: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:12:35.41 ID:RLTTFSVa0

　どう答えるか。どう答えるべきか。これで彼女がアイドルになってくれるかが決まるかもしれない。
　容姿を見て？　そうじゃない。それはわかっている。
　中身を見て？　中身なんてわからない。この短時間でわかる方がおかしい。

以下略

14: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:14:25.80 ID:RLTTFSVa0

　　　　　　＊

「そう言えば、君の名前を聞いていなかったな」

以下略

15: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:17:33.45 ID:RLTTFSVa0

　　　　　＊

「……で、ここは、どこだ？」

以下略

16: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:18:42.54 ID:RLTTFSVa0

　　　　　＊

　アナスタシアの淹れてくれたコーヒーを飲みながら『どうしたものか……』と考えていると、ドタドタドタ、と大きな足音が近付いてきて、バン！　とドアが開いた。

以下略

17: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:20:40.53 ID:RLTTFSVa0

　　　　　　＊

「アイドルの」

以下略

18: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:22:02.66 ID:RLTTFSVa0

「アイドルとは――アナスタシア、先程君が言った通り『なんでもする』職業だ。歌を歌えば、ダンスも踊る。バラエティ番組にも出るし、モデルや女優業なんてものもする。……だが、それはただの仕事内容だ。本質じゃなかった」

「本質？」とアナスタシアが首を傾げる。「ああ」と私はうなずいて、

以下略

19: ◆Tw7kfjMAJk[saga]
2016/04/02(土) 00:24:33.46 ID:RLTTFSVa0

「……その上で、言わせてもらいます」

　私はお父様に言って――アナスタシアの方を向く。

以下略

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