過去ログ - 双葉杏「不労働讃歌」 -SS速報VIP

過去ログ - 双葉杏「不労働讃歌」

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15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/03(日) 11:10:43.78 ID:VAmR/aEh0
　
　とはいえ、だ。

　そんな私だったけど、いつかは社会に出なくちゃならない。それが何年先の話なのかは分からなかったけど、
　それでもまた誰かと競い合うような、面倒な暮らしはしたくなかった。

以下略

16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/03(日) 11:14:59.08 ID:VAmR/aEh0

「学校、受かったから」

「そうか」

以下略

17: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/03(日) 11:16:13.25 ID:VAmR/aEh0
　
　可愛い子には旅をさせよなんて言うけれど、
　私が父にとっての『可愛い子』の条件を満たしていたのかに関しては、はなはだ疑問だ。
　
　それでも、金銭的な問題や面倒な契約絡みの書類仕事は、全部父が手配してくれていた。

以下略

18: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/03(日) 11:16:43.55 ID:VAmR/aEh0
ここまで。

19:名無しNIPPER[sage]
2016/04/03(日) 17:18:45.43 ID:pz2Gs5lWO
おつ

20:名無しNIPPER[sage]
2016/04/03(日) 20:18:01.56 ID:q/aygFm40
乙
杏は天才設定多いからこれもそうかと思ったけど
この切り口は新しい

21: ◆Xz5sQ/W/66[sage]
2016/04/04(月) 19:19:42.06 ID:vXKU30Au0
>>7　訂正　「客」だと、なんだか偉そうなので
×　はたらけーっ!!　と、大声でマイクに向かって怒鳴る。ステージを見に来た客が合いの手を返す。
○　はたらけーっ!!　と、大声でマイクに向かって怒鳴る。ステージを見に来たお客が合いの手を返す。

×持ち歌の殆どが、客による合いの手を前提に作られているので、実際に私が歌うパートはごく僅か。

以下略

22: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/04(月) 19:22:13.50 ID:vXKU30Au0
===

　なんとゆーか、分っかんない街だな。それが、東京という場所の第一印象。
　
　ごちゃごちゃとそびえるビルの群れ。

以下略

23: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/04(月) 19:23:03.52 ID:vXKU30Au0
　
「航海士でもいれば、また違うものなのかな……っ！」

　自分の体ほどあるアタッシュケースを引きずって、息を切らして私は歩く。
　

以下略

24: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/04(月) 19:25:32.42 ID:vXKU30Au0
　
「うぅあー、あうぅー」

　鍵の掛かった玄関を開き、薄暗い室内にべちゃりと一歩を踏み入れる。
　突き出された両手はふらふらと宙をかき、さながらゾンビのようになった私は、前のめりでその場に倒れこんだ。

以下略

25: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/04(月) 19:26:21.09 ID:vXKU30Au0
　
「もーいいや……しばらくこのままで」

　生ぬるい床の感触を感じながら、瞼を閉じれば意識がすぅっと落ちていく。
　

以下略

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