過去ログ - 【ガルパン】西住しほ「おかえりなさい」
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46: ◆5yXN2jIX2Y[sage saga]
2016/04/03(日) 12:32:11.93 ID:RVCvaGcC0

 はっきりと勝利を宣言し、まほはモニターに映るみほを見つめている。チームと喜び笑い合うあの子を見て、まほの表情は険しいものになっていた。
あんな笑顔は久しく見ていない、黒森峰に居た頃あの子は笑っていただろうか。自分と似ていて全て理解できている、そう思っていた長女も私とは違う考えを持っていた。今の妹を見てこの子は何を思っているのか。試合中なら相手の考えを読めるのに、戦車から降りると私は何も見えなくなる。
 いや違う、この試合展開は読めていなかった。自分は西住の体現者だと自負していたのに、結局みほを見ている時の私は家元でなく母親としての私情を挟んで見ていたようだ。私は中途半端だったのか。これまで生きてきて気がつかなかったが私は考えすぎると却って悪くなるらしい。
 西住流や母としてどちらの自分も上手く扱えない。であれば決勝戦は戦車に乗った時のように試合以外の事は考えない、ただ純粋な戦車乗りとしてあの子達を見よう。自分の甘さを反省し今まで娘として、指導する弟子として見ていた娘達を今一度見定めよう。考えがまとまると重くのしかかっていた憑き物が取れたような気がした。
 
 そうして私はまほと共に会場を後にし決勝戦を待ち望む。



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