過去ログ - 雷「もっと私に頼っていいのよ?」提督「ロリ母性にダメにされるぅぅ!」
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33: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/06(水) 05:56:45.14 ID:7jcpw3Gmo

「……雷」

 無意識だったのか、意識的だったのかはわからない。
気が付けば、恐る恐る雷の細くか弱いその胴に腕を回していた。
離さないように、逃がさないように。

「なぁに? 司令官」

 雷の声は、どこまでも優しくて、甘くて。
夢。そう、これはきっと夢だ。夢なんだ。
ならこれから言う事は寝言で、俺は何を言ったのか言ってないのか知る由もない。

「辛い……んだ」

 色々あった、思ってた事。
嘘偽りない、本音はたった一つの言葉に集約して、零れ落ちた。

「うん」

 決壊した、と言っても良い。

「姉が、居た。……居たんだ。雷に、少し似ていた」

 傾いた器からは、もう一滴。また一滴と零れ落ちて。

「そう……辛かったのね、悲しかったのね」

 やがてそれは筋になって、流れになって。

「ずっと一人で……苦しくて、でも逃げられなくて……」

 もう、止められない。

「もう一人じゃないわ、だから大丈夫。どんな司令官でも受け止めてあげるから」

 どうにもならない。
ずっと、ずっと抑えてたものが全部、全部。

「全部出しちゃいましょう? それですっきりしましょう」

 子供をあやすような声色に俺は。


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