過去ログ - 雷「もっと私に頼っていいのよ?」提督「ロリ母性にダメにされるぅぅ!」
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50: ◆7SHIicilOU[saga]
2016/04/08(金) 04:43:20.22 ID:qe/Vg7uso

「心配しないで、私は司令官の前から居なくなったりしないわ」

 相変わらず見透かした様な事を言われて言葉に詰まる。

「それより。お昼にあんなに寝ちゃって今夜眠れるの?
 生活サイクル狂っちゃうし、このまま寝ない訳にもいかないでしょ?
 雷が添い寝してあげるからお部屋に行きましょ」

 ぐいと、今朝と同じく俺の手を引く。
今朝と違うのは、手を引かれるまでに近づいてくる時間があったのと、
その手に込められた力の強さ。

 やめろと言う時間はあった。振り払える程度の強さだった。
たった一言述べるだけでよかった、たった一歩踏みとどまるだけでよかった。
けれど俺はいま雷に手を引かれて部屋に向かって歩いている。

「ねぇ司令官。さっき謝ったわよね?」

 隣の部屋までの数歩。
扉を開けてからベッドまでさらに数歩。
なぜか長く感じるその距離の間に雷は問う。

「一つ言っていい? 好きな人に甘えられることを迷惑だなんて、私思わないわ。
 むしろ嬉しいの。だから、悪いなんて思わないで欲しいの」

 ぱっと手を離されて向かい合う。

「ね?」

 俺の両手が、一回り小さい雷のそれに包まれる。
暖かい、手の平から伝わる微かな鼓動。
幼い少女の、大人より少しだけ早くてか弱い鼓動に、
今朝雷の胸元で聞いたそれがリフレインして。

「あ、あぁ……わかった」

 なんて、頷いてしまった。


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