過去ログ - 【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ10】
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◆QhFDI08WfRWv
[saga]
2016/04/04(月) 19:12:08.91 ID:54PfU9UEo
しかし、天乃からのアクションは何もなかった
声をかけてこない。触れてこない
諦めて次に向かったのだろう。そう思って目を向けた夏凜は
自分の愚かさを、浅はかさを、思慮の浅さを――悔いた
天乃「っ、うっ……ぐすっ……」
夏凜「んなっ!?」
泣いてる? いや、演技。演技。落ちつつけ三好夏凜っ!
焦る夏凜は心に総響かせて、息を呑む
しかし、空気ではなく唾を飲み込んだ音は大きく、ゴクリと。鳴って心を乱す
手汗がじわじわと溢れ出し、冷や汗が出てきて、体が嫌に暑くなっていく
なにこれ、私が泣かしたみたいじゃない。泣いてないけど。泣いてな――
否定に否定を重ねる夏凜の耳にポトッと落下音が聞こえ……それが連続しているのだと気づいて、夏凜は音の発信源を見つめる
天乃「ぐすっ……うっ……」
めい一杯引き上げた浴衣の裾で目元を拭う天乃
その膝のあたりに……数滴のシミが出来ていた
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