過去ログ - 【安価】 ガンダムビルドファイターズトライ・アズール【艦これ×GBF-T】
1- 20
21: ◆6G6UiAPa1Q[saga]
2016/04/06(水) 22:47:54.71 ID:70I9LS4i0
side-???-


「ただいま」


誰も居ない家の玄関で呟き、通学鞄を下ろす。今日配られた教科書が無駄に数があるせいで少しばかり肩が痛む。

こう言う時に自分の身体の小ささを恨む。 そして鞄を再び持って、部屋に入り鞄の中身を整理し時間割通りの中身へと入れ替えた。忘れ物をすれば明日困るのは自分、鉄は早い内に打たなければならない。


「さて、買い物に行こうかしら」


真新しい制服を脱いで着替え、エコバッグを持つ。夕飯の準備、あと明日の弁当の準備をしないといけないから。

冷蔵庫に残ってる食材も殆ど無い筈だ。多分この前のタイムセールで買い込んだ玉ねぎだけの筈、今日のタイムセールを逃せば財布的に痛い。


「我ながら主婦染みてきたわね…」


両親は居ない、5年前ぐらいから。 お祖母ちゃんに引き取られたけど、去年老衰で亡くなってしまっている。 私に残されたのはこの一人で暮らすには無駄に広い家とこれから一人で暮らすには充分な不動産収入だ。

お祖母ちゃんの選んだ『後見人』がハイエナのように集る親戚を一瞬で物理的にも法的にも蹴散らしてくれたお陰でまるまる全部残ってる。あの人には頭が上がらない。


「それでも、無駄遣いはしたくない」


余計な浪費は極力控えよう。 学費もあるし金銭的な余裕は常にあった方が良い、『備えあれば憂いなし』とお祖母ちゃんはいつも言っていたから。

厳しくも優しかった、これから一人で生きていく上でその教えは生かされていくだろう。そしてそのお祖母ちゃんとは生前『約束』をしていた。


「友達、か…」


昔から性格が災いして友達は居ない。中学進学を機に作ろう、そう思っているが今日は誰とも話せていない。

この調子だと一生出来る気配すらない。自分の口下手さが正直憎らしくて堪らなかった。


「だけど、お祖母ちゃんが遺してくれた…」


最近流行している『ガンプラバトル』、その為のバトルを行う為の『GPベース』。 友達を作る事が出来なかった私を憂いて買ってきてくれたのだ。

だが、結局一度も使って無い。 ガンプラなんぞ触れた事も無いし、無縁で無用の長物でしかない。


「でも…」


あの学校には『ガンプラバトル部』があるらしい、先ほど拾ったビラにそう書いてあった。

だから明日、行ってようと思う。そうすれば、一人くらい友達が出来るかもしれない…


霞「頑張るのよ、霞…!」


私、霞はそう言って自転車の籠にエコバックを載せてスーパーへと急いだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
926Res/1039.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice