過去ログ - 向日葵「………いい加減にしてくれません?」
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◆iIrYk5PFAs
[saga]
2016/04/07(木) 23:01:56.06 ID:klgtn+E20
櫻子「おっはよー!」
がらがらがら。
扉の開く音とともに、元気な挨拶をしながら櫻子が教室へ入ってきた。
その後ろから、青い顔をした向日葵がよろよろとついてくる。
向日葵「ま、待ってくださいまし……本当に貴女は体力バカですわね……」
彼女自身が言い出したこととはいえ、櫻子と一緒に学校まで走ることは向日葵にはあまりにも荷が重すぎた。
向日葵は自分の席までたどり着くと、糸が切れたように座り込み、机につっ伏す。
普段の彼女からは考えられないほどのだらしなさである。
時計の時刻は8:20を指していた。……普通ならば20分かかる距離を10分で……?改めて向日葵は櫻子の身体能力に驚愕した。
ちなつ「……どうしたの二人とも」
櫻子「いや、わたしが寝坊しちゃってさー。おかげでいつもより出るのが遅くなっちゃったから、急いで登校したわけ」
あかり「ええ!?別に今遅刻ぎりぎりな時間じゃないんだけどなぁ……」
向日葵「……おかげでこの有様ですわ」
ちなつ「ああ、なるほど……」
あかり「……で、でもちゃんと寝坊した櫻子ちゃんを待ってあげて、櫻子ちゃんのスピードに付いていってあげようとするのはすごいと思うよぉ!」
向日葵「っ……!」
あかりのその言葉に、向日葵ははっとなり、顔を背ける。
自分の行動を他人の口から聞かされると、途端に恥ずかしい気持ちになるのだ。
向日葵「……別に、そういうのじゃありませんわ!櫻子を放っておいたら何があるかわかりませんもの」
櫻子「な、なんだと!わたしだって1人で学校くらい行けるわー!」
向日葵「どうだか」
櫻子「うぬぬ……」
そうして睨み合う二人。
ちなつ「あはは、相変わらず2人は仲いいね」
あかり「うん、あかり少し羨ましいよぉ」
向日葵「どこがですの!?」
顔を赤らめあかりとちなつを睨みつける向日葵だが、どう見ても照れ隠しにしか見えない。あかりたちはなんだかおかしくなって、くすくすと笑い始めた。
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