136:名無しNIPPER[saga]
2016/04/23(土) 23:22:52.79 ID:XpbS07Gqo
「……最後に会ったとき、忘れてくれって、言ってたよな」
「はい」
「でも、俺、おまえのこと、知らないんだ。最初から覚えてないんだよ」
「……たぶん、姿のせいだと思います。これ、借り物なんです」
「……借り物?」
「忘れてください、って言いました。でも、先輩。……『先輩』って呼び方も、白々しいかも。
でも、もし、先輩が忘れなくても平気なら、こさちに会いにきてください」
「……会いに、って」
「もし来てくれたら、こさち、迎えにいきます」
そう言って彼女はきれいに笑った。肩越しに振り向いた表情はいたずらっぽい猫みたいだ。
「この子の名前、知ってますか」
そう言って、こさちは自分のからだを指さす。
「小鳥遊こさち」
「はずれです。この子の名前は、柚原志乃、です」
「……」
「借り物なんです、体。イメージも」
396Res/275.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。