148:名無しNIPPER[saga]
2016/04/24(日) 23:16:47.22 ID:+7NlXydio
◇
「……柚原さん、ですか?」
翌日、俺はファミレスにるーを呼び出して、彼女に話を聞いてみた。
朧気な記憶のなかでも、かすかに覚えていた、名前のこと。
こさちの言葉の意味はわからなかったけど、もし夢の中で出てきた名前の人物が存在するなら、彼女のことが少しわかるかもしれない。
そう思って、柚原志乃の名前を出した。
「……柚原さんのこと、知ってるんですか? タクミくん」
るーはメロンソーダの入ったグラスを指先でこつこつ弾きながら、当たり前みたいにそう言った。
「……いるの、柚原志乃」
「いるっていうか、クラスメイトですよ、わたしの」
「……いるんだ」
とりあえず、その事実を確認してしまうと、余計に混乱が深まった。
「……」
……とりあえず、確認したところで何も解決しないことは分かった。
こみ上げてくる頭痛に額を抑えていると、るーは不満気にストローをくわえた。
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