過去ログ - 屋上に昇って.
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348:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:39:18.66 ID:Fxr7uh8Eo

 そんな流れもあったけど、いつのまにか、遊馬兄と静奈姉は、
 すず姉や美咲姉、ちい姉も交えて、普通に話をするようになっていた。
 
 そうなってしまうと、場はなかなかに混乱して、俺やるーが話題に入り込む隙間もない。

 よだかはよだかで、ユリコさんと何かを話しているみたいだった。

「ね、タクミくん」

「ん?」

「アイスたべたいな。ちょっと買いにいきませんか?」

「ああ、うん」

 俺はちらりとあたりを見た。俺たちの様子を見ていたのはユリコさんだけだった。

 彼女は俺と目が合うと、何も言っていないのに、小さく頷いた。
 それから俺たちは、夏の夜道を手をつないで歩いてコンビニまで向かった。

 火照った体に夜風が気持ちよかった。

 おそろいのアイスを買って(ついでにみんなの分も箱で買って)コンビニを出てから、また同じ道を戻る。
 たいした会話もなかったけど、どうしてか退屈だとは感じなかった。




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