373:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:55:16.10 ID:Fxr7uh8Eo
そんなことを考えているうちに、るーの家に着いてしまった。
彼女はそこで立ち止まって、こっちを振り返る。
なんとなく、言葉をなくす。
何かを言うべきなのだろうけど、何も言うことができずに、お互いに向かい合う。
しばらくの沈黙のあと、じれたみたいに、「えい」と声をあげて、るーがこっちに飛び込んできた。
飛び込んできた軽い衝撃を、戸惑いながら受け入れて、離れようとしない彼女の背中に腕をまわした。
「……なに?」
「なにがですか?」
いたずらっぽく、彼女は言って、楽しげに笑う。
また、言葉をなくす。
「……なにやってるんだろう」
「なにやってるんでしょうね?」
くすくす笑う。
かなわない。
本当に、この子には。
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