過去ログ - ちひろ「プロデューサーさんとの幸せな日々」
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9:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 04:25:30.09 ID:yjfF0art0

「……きて?」

 男が襲いかかってきた。本当に狼のような獰猛さで、限界まで膨張した陰茎を突き入れてくる。痛みはない。全身に走るそれは快感でしかない。

 男が腰を突き動かすたびに声が漏れた。はしたないと思う余裕はない。一突きごとに自分がばらばらになっていくのを美優は感じていた。狂おしいほどの愛しさと、全身を駆け巡る快楽を前に、思考などとうに砕け散っている。記憶さえもはや定かではない。過去も未来も思慮の内にはなく、ただただ悦楽に満たされた今に浸っていた。自分がなくなっていく。悲しみも憎しみも苦しみも消えていく。余計な何もかもがこぼれていって、自分と男だけが世界のすべてになった気がした。

 嬉しくて声を上げる。口から涎を垂らし、汗を飛び散らせて、男と一つになる。口づけをして、舌を絡ませて、指を絡ませて、どろどろに溶けて混じり合う。ひたすら互いを求め続け、まぐわい続けた。果てることのない交合。とめどなく溢れる法悦の泉。魂を満たす充足と安寧。男が吼えた。美優の性器をすり潰すように腰をねじ込んでくる。亀頭が降りきった子宮口を抉り、迸る精液をびしゃびしゃと浴びせかけた。美優の意識が一瞬、途絶えた。仰け反った喉から絶頂の嬌声が漏れる。呼吸がうまくできない。全身がわなないていた。

 ぽたりぽたりと男の顔から汗が落ちてくる。お互いに肩で息をしていた。じっとりと汗で濡れた肌が、ぴたりとくっつき合っている。あらゆる体液が混ざり合った匂いで頭がくらくらする。美優は震える手で男の頬に手をやった。キスをしてほしいのに、声が上手く出なかった。男はじっと美優を見下ろし、声も出せずに喘ぐ唇を自分の口で塞いだ。

 優しいキスだった。この上ない幸福感に満たされながら、もう死んでもいいと美優は思った。




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