過去ログ - 【デレマス】紡いで、綴じて、また開く【月下氷姫】
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6: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/04/06(水) 19:13:28.70 ID:s7ANOy4L0

肇「……」

文香「肇さん……?」

肇「あ……いえ、解散ライブは別の日にちに組まれているとしても、私達の終わりは、今日から始まってしまうのですね」

文香「月満つれば則ち虧く……物事には必ず終わりが来ると言うものです」

肇「お別れはやっぱり寂しいですね」

文香「……肇さん」

肇「……はい」

文香「この時期は……叔父のお店に本を売りに来る方が沢山います」

肇「……?」

文香「新しい環境になって、部屋に本を置けなくなってしまったり……理由も人の数だけ様々です」

肇「人だけではなく、物にとっても別れの季節なんですね……」

文香「ええ。ですがその分、古書を求めて来るお客さんも沢山居ます」

肇「……思い出しました。実家の方でも春になると、おじいちゃんの作った作品が良く売れていました。気持ち良く新しいスタートをきるためだと……」

文香「だと思います。月並みな言い方になってしまいますが、出会いの数だけ別れはある」

肇「その逆も……って事ですよね。別れの数だけ出会いがある」

文香「はい、私達は月下氷姫。沢山の出会いを……歌と人を、人と人を繋いでいかなくてはなりません」

肇「そうですよね……! ありがとうございます」

文香「いえ、お礼を言うのは私の方です」

肇「文香さんが……?」

文香「私がここまで来れたのは肇さんのお陰でしたから」

肇「……私が……ですか?」

文香「はい。アイドルになる前は……自分が変わるなんて思っても居ませんでした」

文香「俯かないで前を見て歩ける……そんな自分に憧れても何も出来ずに物語の中の主人公に投影して……それでも本を読み終わればただの鷺沢文香に戻ってしまいます」


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