6:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:14:17.42 ID:/w9AuZew0
にこ「真姫、いちいち出迎えにこなくていいから」
真姫「…………」
にこ「ていうかアンタまた手首やったの? やめなさいって言ったじゃない」
7:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:14:53.76 ID:/w9AuZew0
◇◇◇
真姫「おかしいじゃない」
8:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:15:35.77 ID:/w9AuZew0
寂しい、にこちゃんが遠くにいるのが寂しい、ねぇ、この部屋こんなにも狭いのに、どうしてもっとそばに居てくれないの、どうしたらそばにいてくれるの、わたしはにこちゃんの中にいるのに、どうしてにこちゃんは私を置いて外にいってしまうの……。
ずっと、ここにいてくれたらいいのに。
ここにいてくれればそれでいいのに。
9:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:16:23.25 ID:/w9AuZew0
◇◇◇
誰かが、待つことは拷問に等しいと言った。
10:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:17:36.04 ID:/w9AuZew0
てくびきっちゃった、なんてメールをしたら、あの人は仕事なんか放り投げてすぐに戻ってきてくれて、私を叱って、愛してくれた。
でも私は賢いからすぐに気づいた。
戻ってきてくれる回数が増えるってことは、見送る回数も多くなるって、線も赤も増えていくって。
てくびきっちゃった、なんてメールをしても、慣れない私の気持ちにあの人は慣れてしまった。
11:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:18:13.68 ID:/w9AuZew0
真夜中にこっそり潜り込んで、アイドルらしからぬ寝巻き代わりのジャージの中に滑り込ませ、薄い胸板に手を這わせても、頬を染めもしないし、声も出さない。
明日の朝早いから、そう言われると私は何もできなくなって、気持ちも欲も溜めたまま、どこにぶつけようか?どこに出してしまおうか?どこに消してしまおうか?とぐるぐる考えながら眠りにつく。
そんな日々を何ヶ月も過ごした。
12:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:18:59.52 ID:/w9AuZew0
テレビをつける。
まだ頬もぷっくりして、瞳も輝いていた自分が、にことおそろいの衣装に身をつつみマイクを握っていた。
そんな未来もあったのかもしれないと、夢を見る。
13:名無しNIPPER[saga]
2016/04/06(水) 19:19:53.61 ID:/w9AuZew0
真姫「……ちょっと冷たいかも」
真姫「少しだけ寒いなぁ……」
14:名無しNIPPER[sage]
2016/04/06(水) 19:21:06.48 ID:/w9AuZew0
おわり
15:名無しNIPPER[sage]
2016/04/07(木) 22:30:34.31 ID:FU69nqYOO
もう少し見てたかったな
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