過去ログ - モバP「望月聖にプロポーズされた」
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23:名無しNIPPER[saga]
2016/04/10(日) 18:26:14.75 ID:u5jCdPx3o
「大丈夫、です……。分かってます、から」

大人の手を包み込むには小さすぎる一対の掌。
きっと子供にしては低めの体温なのだと思う。

だが、なぜだろうか。
どうしてか悲しみに苛まれた心の痛みが少しだけ救われた気がしてどうしようもなく、情けなくなる。

「違うんだ……」

そうだ、違う。
俺にだって信頼出来る仲間たちが居る。
挫けるな、俺。

瞼を閉じて思い浮かべる。
脳裏に焼き付いたイメージを思い返すように、浮かべ、口に出す。

「俺には頼れる猫耳とか、エスパーとか、最近ロリコンっぽいのとか、永遠の十七歳とか美少女野良サンタクロースとかが居るんだ」

俯き、呟く俺の頭が聖に優しく抱きしめられた。

「……ここに居る、私は……本物、ですから……」



――チョイスにちょっと失敗しただけだから。他にもっといるから。
これは敗北じゃないから……。

俺は聖の胸の中で少しだけ泣いた。


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