過去ログ - モバP「望月聖にプロポーズされた」
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28:名無しNIPPER[saga]
2016/04/10(日) 20:41:30.20 ID:u5jCdPx3o
ほっそりとした両手を静かに胸元で組む聖。
その表情は穏やかで、祈りのような姿と相まって目を惹きつけられるものがあった。
「……お姉さんも言ってたこと、正しかった、です」
小さいながらも、澄んだ声色が周囲に響く。
「わたし、欲しいもの、見つかりました」
――笑った。
散々天使だなんだと評してきた俺だが、一瞬の混じりけのない笑顔はどうしようもなく、歳相応の、ただの少女だった。
「お姉さんって誰のことなんだ?」
「……ご近所の、お姉さん、です。優しい人で、お話、楽しいです」
「へぇ、立派な人なんだな」
「……はい」
思わず口元が綻ぶ。
幼い頃に憧れた人々、なんともまぁ、微笑ましいというか。
嬉しそうに語られる「お姉さん」像からその人がどんな人なのか想像するのが少しだけ楽しい。
「……最近になって、少しだけお姉さんの言っていたこと……わかりました」
「そうか」
その笑顔に可愛らしい、そんな感情が自然と湧いてくる。
「……赤い糸で結ばれた大切な人は、全部欲しいって」
「へ、へぇ……」
「……わたしだけに、笑って、わたしが泣かせて、わたしが、怒らせて、わたしと、仲直り。笑顔も、涙も、怒った顔も、喜びも、悲しみも、全部……欲しい。……まゆさ……お姉さんの言うとおり、でした」
愛情が重すぎる。
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