2:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:28:02.33 ID:npS4S32yO
 「いい言葉だ」 
  
 だけれど目の前の人――プロデューサーは笑い飛ばすでも、眉を顰めるでもなく、ただ真面目な顔で一つ頷き。 
  
 「君なら、トップアイドルになれるよ」 
3:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:28:38.23 ID:npS4S32yO
 それからは輝かしい日々が続いた。 
  
 アイドルの衣装に身を包んでステージに初めて立った日。 
  
 育てていたスズランの木をモチーフにした衣装を着た日。 
4:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:29:25.52 ID:npS4S32yO
 ――――だから、いつもここまでだと思ってしまう。 
5:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:30:28.09 ID:npS4S32yO
 ここが私の最高潮なのだと。 
  
 ここまでが、私の限界なんだと。 
  
 これ以上輝くことなんて、できないんじゃないかと。 
6:名無しNIPPER[sage]
2016/04/19(火) 00:31:22.02 ID:5TPHMj4+0
 期待期待 
 ほたるほんと好き 
7:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:31:34.64 ID:npS4S32yO
 「お疲れ様、ほたる」 
  
 今日の撮影の仕事が終わって、プロデューサーさんは労いの言葉をかけてくれた。 
  
 「プロデューサーさんこそ、お疲れ様です……」 
8:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:32:30.14 ID:npS4S32yO
 「……あの、プロデューサーさん」 
  
 「ん?」 
  
 だから、確認したかった。 
9:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:33:18.45 ID:npS4S32yO
 「――私は、トップアイドルになれると思いますか?」 
  
 「もちろん」 
10:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:34:22.71 ID:npS4S32yO
 一拍も置かずに、返事は返ってきた。 
  
 「今も昔も、ずっとそう信じている」 
  
 何時の間に後ろに回ったのか、ぽんと小さく背中を押された。 
11:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 00:34:53.33 ID:npS4S32yO
 トップアイドルになる、その日まで。 
13Res/3.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。