過去ログ - サザエ「そして誰もいなくなったのね」
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109: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/05/03(火) 03:26:43.19 ID:BtC+c+Xt0
その後海へ向かい、計画通りカツオがタラオを海から連れ出す。タラオはトイレが近いから、これは容易だった。
カツオはその足で洞窟へ向かい、待機していた海平にタラオを引き渡す。タラオはまだ子供だからかなり楽だっただろう。

その後、タラオがいなくなったと騒ぎ立てるカツオが戻ってきたが、この時のサザエにはひやっとさせられた。
あとから指摘していたが、はじめから誘拐だと決めてかかったカツオの態度はたしかに妙だったことだろう。しかしこれも乗り切れた。

その後、私は岩場を捜索するフリをして洞窟へ入り、ここで海平兄さんと波平役を交代した。
洞窟の中は、海平が持ってきたライトで明るかった。

私はまず、洞窟の中でタラオの首を絞めて殺した。
タラオに恨みはなかったが、しかし血のつながらない赤の他人である。赤の他人が我が家の一員を名乗るのは、いただけない冗談だった。タラオはすぐに事切れた。あとは、死体を影にでも隠し、間もなくワカメを連れてやってくる馬鹿なカツオを待った。

いまごろ、私の手のひらの上とも知らずに、必死に私のフリをする海平を誰かが目撃している頃かな?

洞窟の扉が外から開かれた。

ワカメは、適当に言いくるめられてここまで来たらしく、どこか不安げな面持ちだった。

私は中で二人を出迎えた。ワカメの吃驚したあの顔は今でも忘れられない。
なんといっても、彼女はさっき「私」とすれ違ったばかりなのだから。


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