過去ログ - サザエ「そして誰もいなくなったのね」
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42: ◆5o0gtk7tVI[saga]
2016/04/22(金) 23:37:27.31 ID:gvfU7wur0



真上に登りつつある太陽が燦燦と夏の恵みを降らせている。一行は、空の下を、館を南に下ったところにある海へやって来た。

際限なく広がる海は絵の具を混ぜたみたいに綺麗な水色をしていて、その澄み具合に彼らは一々感動した。

タラオが、手で掬った水には色がないことを発見して疑問を口にすると、カツオは大笑いして波打ち際を転げまわった。

「不思議ねぇ」とサザエが微笑んで息子の髪を撫でる。「タラちゃんはきっと学者になれるよぉ」マスオも上機嫌だった。

波平とフネは、白い砂に立てたパラソルの下で彼らを見守っていた。時々、目を細めた子供たちが彼らに手を振ることがあった。


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