過去ログ - 幸子「ドリーム・ステアウェイ」 みく「イントゥ・ヘル」
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◆.nnFO3p0tfz9
[saga]
2016/04/25(月) 18:08:09.47 ID:ZCym4kJ3O
「一人、近付いて来るわ。速さからして残響≠フ方よ――右手側」
「オッケー!」
美嘉が応じた次の瞬間、二人は背中合わせになった。
楓が向くのは、先程右手側≠ニ表現した方――つまり、何らかの音源が急激に近付いて来ている方。
美嘉が見るのは、その逆。つまり、残響≠囮とした背後からの奇襲に備えた訳である。
「来なよ、アタシが遊んであげる!」
「いらっしゃい、私達が相手になるわ……ふふっ、隠れてもだぁめ。もう聞こえてるわよ、二人とも=v
背中合わせに構えた二人が宣言すると、ほんの僅かに間を置いて、かつん、かつんと足音がした。
廊下の向こう、距離は――15m程か。東郷あいが、優美な笑みを浮かべながら、美嘉と楓の二人の方へ近付いて来る、その音だった。
「ふふ……正面から、私と戦うつもりなのかしら?」
「なりふり構わずは嫌いでね。余裕を持って堂々とが、私の流儀だ」
遠間で向き合った楓とあい――次の瞬間、その間合いは埋まっていた。
拳。
爪先。
肘。
膝。
踵。
いずれもが容赦無く、楓の、アイドルの生命線たる頭部を狙う。
楓はそれを、二本の腕を縦横に用いて防いでいた。
超広範囲への干渉能力も恐ろしいが、高垣楓は、高身長故にリーチも長い。東郷あいとの身長差はほんの数センチだが、打撃戦の技術に大差が無い以上、僅か数センチのリーチ差は、有利不利を大きく分ける。
まるで廊下に、高垣楓を中心とした壁があるように、あいは先へと踏み込めない――楓が防ぎ、踏み込ませない。
楓が警戒しているのは、敵方のアイドルが、自分のパートナーである美嘉を狙う事、その一点である。逆に言うならば、その状況を作らせない限り、自分が負ける事も、美嘉が負ける事も勘定に入れていない。
これが過信ではなく、正しい自己評価であるのだから、どうにもならぬ怪物達であった。
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