過去ログ - 【安価】提督「提督になれてよかった」その20【艦これ】
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910: ◆I045Kc4ns6[saga]
2016/05/10(火) 22:57:04.71 ID:Q8UYKYp+0

突然、静寂を断ち切って誰かが武道場へと入ってきた。

その誰かは、まっすぐにこちらを見つめている。何でも、お見通しというような目で。

「よ、神通」

軽い口調で投げかけられた挨拶に、眉をひそめながら私は会釈した。

そして彼は、私の表情が曇ったことも気にせず、どしっと隣に座った。

「・・・何の用ですか?」

嫌悪感を隠さずに聞いた。しかし、相変わらず彼には効いてないようだ。

「いや・・・さすがにそろそろ話をしようと思ってな」

「話?何の話ですか?」

思いっきり、彼を睨み付けて言った。しかし、彼は飄々として表情を崩さない。

まるで茶化しているようで、ますます腹が立つ。

「いや、これからどうするんだって思ってさ」

「どうする?決まっています!」

「准将の遺志を継ぎ、必ず深海棲艦を全滅させます・・・!」

「それが私たち、艦娘に与えられた最大の使命なんです!」

不意に口から飛び出た言葉は、自分でも驚くほど荒げていた。
彼の言葉は、私の存在意義を疑うものと思えた。

だから嫌なんだ。この人は。

私が信じていたもの・・・頼りにしていたものを簡単に意味のないものにしていく。
たとえ、それが正しいとしても・・・私はこのままでいいのに。

放ってほしくて、私は拒絶するように言い放った。

「ですから、提督!あの鹿島とかいう裏切者は、私が必ず・・・」

「・・・那珂にも戦わせるのか?」

「っ、それ、は・・・」

彼の言葉は、私の言葉を簡単に遮らせた。


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