過去ログ - 【安価】提督「提督になれてよかった」その20【艦これ】
1- 20
912: ◆I045Kc4ns6[saga]
2016/05/10(火) 22:58:25.08 ID:Q8UYKYp+0


そんな私の様子に気付いたのか、彼の手首を握る力が弱まった。
だが、悪夢はいまだに私の胸を苛む。

「なんで・・・なんで、そんなに構うんですか・・・!?」

「私のことなんて、放っておけばいいじゃないですか!」

震えながら吐き出した言葉は、ほとんど八つ当たりのように彼へと向かった。

「神通、俺はな・・・准将にお前を任されたんだよ。それに、川内も那珂も、お前のことを心配してるんだぞ」

そういいながら、彼はまた私に触れた。今度は優しく、慰めるように。

また、私の存在が揺らいでいく。私が信じていたものが簡単に、崩れ去っていった。

「神通、准将は・・・たぶん、お前に普通の暮らしをしてほしかったんだよ。自分の元にいたんじゃ、できないような・・・」

「これからは・・・誰かに命令されるんじゃなくて、自分の好きなようにやってみろよ」

「・・・そんなの、無理です・・・」

「私は・・・そんな風に生きるなんて、出来ません・・・」

前にも、誰かからそんなことを言われたような気がする。しかし、自分にそんなことができるはずがない。今まで、人に言われるまま生きてきた私に、彼の言うような暮らしができるとは思えなかった。

「私は・・・あなたや、那珂のように・・・強くないんです」

「・・・失礼します」

こうして私は、逃げるように彼の前から走り去った。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/327.39 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice